湾内の変化 ~湾内の海藻~
立春が過ぎ、暖かい日も増えてきましたが、まだまだ寒いこの季節、皆様いかがお過ごしでしょうか?
この時期になると、入江内ではたくさんの海藻を見ることができるようになります。
今回は、そんな入江に生えている海藻をいくつか紹介していきたいと思います!
コンブ目「ワカメ」
皆様ご存知のワカメもこの時期に多く見られるようになってきます。
主に、日本や朝鮮半島で見られるワカメですが、近年フランスなどでは移入種として問題ともなっているそうです。
カヤモノリ目「フクロノリ」
ほとんど1年中見ることができる、袋状の海藻。皆様も岩場などで見たことありますか?
ちなみに、食品添加物の「フクロノリ抽出物」と呼ばれているものがありますが、それとは無関係だそうです。※「フクロノリ抽出物」は紅藻の仲間から抽出された物質だそうです。


シオグサ目「ホソジュズモ」
名前の通り、細胞が一列に数珠のように織りなしている海藻です。ぐじゃぐじゃっと見えますか、枝分かれはしておらず、海藻一本一本が絡まっている姿で、よく見ることができます。
波が静かな内湾をよく好むそうで、「ホソジュズモ」にとって当館の入江はうってつけの生育場所ですね。
アオサ目「アナアオサ」
アオサといえば、一般的に本種をさすほど日本各地で見ることができます。
とても硬く、生で食べられる海藻ではありませんが、乾燥させ粉末状に加工すると、お好み焼きや、焼きそばなどに振りかける「あおさ」になります。


ミル目「ミル」
柔らかくフェルト状の感触が特徴の「ミル」。
古来より食用として利用されてきた海藻で、伊勢神宮の供物としても献上されていたそうです。
一見すると、地上に生える植物のようにも見え、とてもかわいらしい形をしていますね。
イワズタ目「タカノハズタ」
鳥の羽のような姿をしている海藻「タカノハズタ」。
実はアクアリウムでとても人気の高い海藻です。
株が小分けになって販売されていたり、飼育方法がたくさん紹介されていたりと、その人気はなかなかなもの。今回撮影したものは小さいですが大きくなるとはっきりと羽根の形をした葉を見せてくれます。


紅藻の仲間
スギノリ目「ツルツル」
名前の由来はその感触。とてもつるつるした肌触りで、掴むのもやっとなほどです。
岩野の隙間という隙間を、絨毯のように埋め尽くす姿を見ることができます。
サンゴモ目「ピリヒバ」または、「サンゴモ」
サンゴモの仲間は、石灰質で体の重量の約9割が炭酸カルシウムで構成されているため、別名「石灰藻」とも呼ばれています。刺胞動物のサンゴと姿が大変よく似ているとことから、名前が「サンゴモ目」という名前になっています。
ちなみに、サンゴは「動物」の仲間に含まれます。


いくつか知っている海藻はありましたか?
今回紹介したものは、湾内に繁茂している海藻の一部です。
皆様も海沿いを歩いている時や、スーパーに行った際には、ぜひ海藻を探してみてください。