“水族館の4つの社会的役割 2弾 「調査・研究」について

今回は、水族館の4つの役割のうち「調査・研究」についてお話しします。

生物についての研究はいろいろされていますが、まだまだ分からないことが多いのが現状です。「研究って大事?必要?」というご意見もあるかと思います。しかし、例えば絶滅の危機に瀕している動物がいるとします。その動物を保護しようと考えた際、その動物の生活様式や繁殖方法、その他の生物との関わり方などを知っていないと、どのような対応が必要か分かりません。そのため、いろいろな生物について様々な角度で研究することは大切なことです。さて、では「なぜ水族館で研究なのか」に目を向けてみると、水棲生物を飼育できる大型施設は少なく、施設特性から長期的に飼育が可能であり、希少な生物を飼育していること、などが理由として挙げられます(種の保存のところで詳しくは紹介)。もちろん自然界でできる研究もありますが、飼育だからこそ得られるデータも多く、非常に重要な役割の一つとされています。下田海中水族館では、時には大学と連携するなどし、研究しています。

一方、調査については、地元の日々変化する海洋環境について目を向けることが必要と考え活動を続けています。こちらも、継続することで長期的な変化を客観的に観察することができ、今、そして未来を見据えた活動を推進できます。

どちらも水族館の地道な活動でなかなか目にする機会は少ないと思いますが、継続しつつさまざまな方法でみなさんにお伝えできればと考えております。

気になる方は、下記アドレスからチェックしてください。

サンゴの調査・研究:https://shimoda-aquarium.com/sdgs1-2/

ウミガメの調査・研究:https://shimoda-aquarium.com/sdgs1-2-2/